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2006年12月30日
瑶泉院 忠臣蔵の首謀者・浅野阿久利
たまには最近読んだ本の感想でも.
瑶泉院といえば,もちろん忠臣蔵でおなじみの,浅野内匠頭の正室だった人なんですが,この小説は赤穂47士の一挙が,実は瑶泉院を真の首謀者だとする解釈で書かれた物です.
まあ,読んでいて面白かったです.いわゆる「ご存じ忠臣蔵」的ストーリーに対して表面的出来事は同じようになぞりつつ,その裏側・真相はこうだった,という解釈が随所にちりばめられています.確かに,巷間言われる“忠臣蔵”の中身って,事柄を連続させると明らかにおかしい部分や,いくら江戸時代でも周囲の環境に何も配慮しない訳無いでしょう,という部分が沢山ありますからね.
ただ,この本は初めて“忠臣蔵もの”に接する方にはあまりおすすめできないです.上記の通り,巷間言われる通説に対する反論や考察の部分が長く,それらを理解していないとこの部分の説明が絶対に面白く感じられないし,逆に冗長な小説という感想しか持てないような気がするからです.
とはいえ,年の瀬に読むにはうってつけのネタですわな.正月2日のテレ東の正月時代劇の原作でもあるし.
著:湯川裕光
出版:新潮文庫
価格:900円(税込)
ISBN:4-10-130351-7
投稿者 とざわ : 2006年12月30日 12:13
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